臨時休校中の対応について(提案)
臨時休校が長引くことを想定した対応
4月のスタートを延期した自治体が出てきました。2週間,3週間,4週間と延期をすればコロナウイルス感染症の拡大が収束する保証はどこにもありません。学校現場はいよいよ子供が学校に来なくても新しい内容を学習させて,評価する体制を整えなければならないと考えます。そこで,以下のような方法を提案します。
1 学習内容の精選
本来であれば,学習指導要領の内容を1年間で学ばせなければなりませんが,緊急事態であることを考慮して精選します。
例えば,小学校1年生は国語と算数の内容は全て学習させるが,生活科の内容は一部として良いこととする等が考えられます。精選する場合の基準は中学受験や高校受験,大学受験です。
2 自学自習による学習
自学自習となりますが,次の2本柱で行います。
(1)教科書を中心とした学習
⓵学校から教科書やワークブック等を全家庭に配付します。
②学校のHPに学年ごとのページをつくります。
③教師が2週間ごとの学習範囲をHPに掲載します。
④教師は学習内容に関するインターネット上のHPや動画等を合わせて紹介します。
⑤児童生徒は学習範囲の教科書を自分で読んだり,保護者と一緒に読んだりします。
⑥児童生徒は学習範囲が終わったら,ワークブック等で理解度を確認します。
(2)思考力,判断力,表現力を育てる学習
⓵教師は,児童生徒の「思考力,判断力,表現力等」を育てるための課題(レポート)を作成します。
②回答は記述式とし,教科書はもちろんインターネットで調べても良いこととします。
③課題は2週間ごとに2教科ずつ等とし,負担がかからないように考慮します。
④課題が2週間程度で解決できるように配慮することも必要です。
⑤児童生徒は,自分で考えたり,調べたり,電話やライン等で友達に聞いたりして課題を解決します。
3 評価方法の工夫
(1)分散登校等,定期的な登校が可能な場合
⓵2週間に1回程度分散登校をします。
②児童生徒は学習範囲に関するテスト受けます。
③児童生徒はレポートを提出します。
④HPにテストやレポートの模範解答等を掲載します。
⑤次の登校日にテストと課題を返却します。
⑥テストに合格点数を設定し,不合格の児童生徒には補習をします。
(2)登校することが不可能な場合
⓵教科書やワークブック等と一緒にテストも配付しておくか,HPにテストを掲載します。
②日程を決めて,家庭でテストを実施します。
③小学生は保護者,中学生以上は自分でテストとレポートを学校に提出します。提出後すぐに帰宅します。
④HPにテストやレポートの模範解答等を掲載します。
⑤次のテストやレポートの提出日に,前回のテストとレポートを返却します。
※自宅でテストをするので,最初から誰かに教えてもらったり,調べたりして回答することを認めておくと良いです。
4 学校の体制
(1)レポートの作成
小学校には全ての教科の専門がいないことが予想されるので,教育委員会や教育研究会の力で作成することで,適切な課題となり,負担の軽減ができます。
(2)職員の出勤日
平日に提出できない保護者がいることから,教師の勤務を次のようにします。
⓵月曜日を休日とします。
②土曜日か日曜日のどちらかに出勤します。
(3)通知票の作成
⓵2学期制とし,通知票作成の負担軽減をします。
②内容を精選します。例「評定及び学習所見のみ」