y-narutoki’s blog

学校を楽しくするアイディアを紹介しています。

宿題を楽しく

宿題を楽しく

 

 「パンデミック」という言葉を最近よく聞きます。英語で書くと「pandemic」です。語源を調べると「pan-(全ての),dem-(人々),ic-(性質)」ということで,意味は「全国的に広がる,汎流行の」です。

 私は,英語が苦手ですが接頭語や接尾語に少しだけ興味があります。子供から英語の語源の面白さを聞いて興味をもちました。我が家では,家族で勉強会をやっていました。毎週土曜日の食事の後に,一人一人が面白いと思ったことや興味のあること等を短い時間で話します。お気に入りの詩や小説の一節を読むだけでもO.Kです。子供はよく学校で勉強した事を話してくれました。忘れていたことや知らないこともたくさんあって楽しい時間でした。

 

 どんなに素晴らしい話でも,納得したり忘れなかったりする話,自分にとって価値のある話は限られています。では,どんな話が価値のある話なのか。私は価値を高くする条件の優先順位を次のように考えます。1「誰が話したか」,2「どのように話したか」,3「どんな話だったか」。

 

 学校で出される宿題に「ドリル学習」があります。基本的なことを繰り返し学習することは大切です。でも,それほど楽しくないですよね。そこで,「学校で学習したことを保護者に話す」という宿題はどうでしょうか?親子で話をする機会になるし,保護者にどんな学習をしているか理解してもらうことができます。今日の勉強は保護者が聞いてもおもしろいと考えられる内容を勉強したときに効果的です。但し,保護者も忙しくてゆっくり聞いてあげられるとは限りません。金曜日に書く宿題を出さないで,話す宿題をだせば金曜日の夜には話を聞けない保護者も土,日で機会をつくってくれると思います。保護者に感想を書いてもらうようなことをしないことも大切です。無理に証拠を残そうとしなくてもいいのではないでしょうか。そのほうが無理なく長続きするし,気持ちよく協力してもらえると思います。

 

 自分の子供の話は保護者にとって最も価値の高い話です。保護者にとって価値の高い話を用意できるような授業を目指すことも授業改善の1つの視点になるかもしれませんね。

運動会で仮装行列

運動会で仮装行列

 

 仮装と言えば,欽ちゃんの仮装大賞ですが,運動会のお昼休みに仮装行列をやりました。テーマを決めて,学級ごとに1つのものを表現しました。

 

 「映画」というテーマでやったときは、私のクラスは「ゴジラ」でした。保護者席の前で簡単なパフォーマンスをしました。ゴジラは消火器を使って火炎放射をしたかったのですが,そんなわけにもいかず,モスラゴジラで口からクラッカーを鳴らしました。

 

 「テレビCM」というテーマでやったときは,ビールのCMをやりました。美術の得意な生徒が上手に絵を描きました。段ボールを丸めただけの缶ビールを体にまいて歩きました。パフォーマンスは蓋を開けると泡が出る場面を髪の毛にシャンプーをつけて洗うことで表しました。

 

 「オリンピック」というテーマでやったこともありました。私のクラスは「水泳」でした。水着に水泳キャップ,Tシャツを着て歩きました。なぜか,浮き輪を持っている生徒もいました。ブルーシートを敷いて,ホースで水をまきました。ブルーシートにダイブしました。きれいに滑ることができました。

 これをやる前に,不安になっている生徒がいました。そこで私は休日に一人でグラウンドにブルーシートを敷き,水をまき,ダイブするところを動画にとって,生徒に見せました。

 それを見てみんな笑いました。安心したかどうかわかりませんが,結局全員が喜んでやりました。

 

 働き方改革の観点からいうと休日出勤してそんなことやるのはどうかと思いますが,楽しかったです。

ダメなことは魅力的

ダメなことは魅力的なこと

  未成年者がタバコやお酒に興味をもつのは自然なことです。やってはいけないと言われるとやってみたくなるものです。生徒がやってはいけない,出来ないと思っていることで,「学校で出来ること」があります。そんなことを生徒主体で実現させると学校は盛り上がります。

 

 例えば校則の見直しです。使用するバックが決められている学校であれば,自由にしてもよいのではないでしょうか。「なぜ,決められているのか」,「決められていることのメリットとデメリット」を考えてバックの自由化をするだけで生徒の主体性を育てるきっかけになると思います。デメリットを少なくするルールを生徒に考えさせるとよいですね。

 

 生徒が鉛筆やノートを自分で買って学校に持って来ているように,近い将来,タブレット端末を学校に持って来て学習するようになる日がくると思います。そしたら,スマートフォンを持って来ることを禁止するなんてことはナンセンスになります。その時には,突然学校で許可するのではなく,生徒主体でルール等を決めたいです。

 

 私は,文化祭の学級企画として,短い動画を作成しました。校長先生に許可をもらい,校長室の校長先生の椅子に生徒が座っているシーンを撮りました。生徒には「校長先生には内緒だぞ」と言っていました。うそをついたことは悪いことかもしれませんが,真面目な生徒たちが大変喜んでいました。校長先生もその動画を見て,生徒たちの前で笑顔で驚いた様子を見せてくれました。大変ありがたかったです。

ゲームの中にも算数・数学がある

子どもが休み時間にやっているゲームの中にも勉強がある

 休み時間に子供がこんなゲームをしていました。

 1. 2人で1~50までの数を数えます。

 2. 1人1回に言ってよい数は3つまでです。

 3. 50を言った人が負けです。

 

例 A「1,2,3」

  B「4」

  A「5,6」

  B「7,8,9」・・・・

 

こんな感じです。

 このゲームには必勝法があります。それを考えると算数や数学の学習になります。

中学生が「なんで数学の勉強しなければならないの?」と言うことがあります。その答えのヒントがあると思います。

 ペアで実際にゲームをやらせました。何回かやって「自信のある人いますか?」と聞くと何人か手を上げます。そこで教師と勝負をします。もちろん教師は必勝法を知っています。

 教師が「41」や「45」と言ったところで子供は「あっ負けた」などと言います。教師は「どうして負けたと思ったの?」と聞きます。すると「『46』と言うと先生は『47,48,49』と言えばいいし,『46,47』と言うと先生は『48,49』と言えばいい。必ず先生に『49』と言われてしまうから負けです。」のように答えます。

 「必ず勝つ方法はあるかな?」と聞いて考えさせます。1~50までの数を書かせて「この数字を言えば勝てるという数に〇をつけてみよう」などと発問してもいいですね。

 理解できると,ジャンケンに勝って最初に「1」と言えば勝てるということが分かります。さらに〇を付けた数はどんな数と発問するのもよいでしょう。小学生でも4の倍数より1大きい数と気付くかもしれません。

 最後に「考えることの大切さ」,「知っている場合と知らない場合の差」を話すと「なぜ算数,数学の勉強が必要か」,「なぜ学ばなければならないのか」分かってもらえるのではないでしょうか。本当は勉強って楽しいものなんです。

 

 ①,2,3,4,⑤,6,7,8,⑨,10

 11,12,⑬,14,15,16,⑰,18,19,20

 ㉑,22,23,24,㉕,26,27,28,㉙,30

 31,32,㉝,34,35,36,㊲,38,39,40

 ㊶,42,43,44,㊺,46,47,48,㊾,50

魚のつかみ取り

文化祭の出店に魚のつかみ取り

  小中学校の文化祭の出店でよくあるのは,ヨーヨー釣りやわたあめ,金魚すくいといったところでしょうか。カレーライスや焼きそばを売ることもよくあると思います。それでも十分楽しいのですが,魚のつかみ取りをするのはどうでしょうか。

 文化祭というと11月ごろなのでちょっと寒いと思いますが,晴れていれば問題ありません。

 まず,必要なのは魚ですね。値段が安いのはニジマスです。数が多くないと盛り上がらないので,高い魚はあきらめましょう。持ってきてもらうより,取りに行ったほうが安いです。可能であれば開催日の前日に取りにいけるといいですね。ビニール袋に入れてくれます。ただし長時間ビニル袋の中にいると死んでしまうので,2時間以内で持って帰れる場合のみ可能です。私は,100匹2万円で売ってもらいました。

 魚は子供用のビニールプールに入れました。カルキ抜きをしておきましょう。本番前日の夕方に魚をプールに入れました。このままでは窒息死する可能性があるので,魚用のエアーポンプを用意しました。

 魚代だけは回収するために2匹500円でつかみ取りができるようにしました。つかみ取りを開始するタイミングも大切です。つかみ取りの後に別の企画があると誰もやりません。死んでしまいますからね。つかみ取りをしたら、そのまま持って帰れるタイミングがいいと思います。魚は家庭でさばけば食べられます。私は余った魚を買って食べました。保護者の方にも好評でしたよ。

簡単なゲーム

研究授業の前に子供たちをリラックスさせよう

  小中学校の先生方は,1度や2度は大きな研究授業をされたことがある方が多いのではないでしょうか。大きければ大きいほど,授業が始まる前から教室に大勢の参観者がいることになります。すると,子供も先生もより緊張感が高まってきます。授業開始から5分間くらい「シーン」とした時間を過ごすこともしばしばありますよね。

 でも,そんな状態から始まるとよい授業は難しいです。それに,子供にとって大切な1時間の学びを緊張した時間にしてしまいます。

 そこで,授業が始まる前に簡単なゲームをしてリラックスさせてあげるのはどうでしょうか。簡単なゲームを紹介します。

 

1~10まで数えるゲーム

①クラス全員でルールに従って1から10まで数えます。

②全員が目をつぶり机に伏せます。

③教師が「はじめ」と言ったら数を数え始めます。

④声を出して良いのは1人だけです。

④同時に2人以上の人が声を出したら終了です。

⑤10までの数を一人だけが声を出すことで数えることができたら成功です。

 

 T:「はじめ」

 C1:「1」

 C2:「2」

 C3:「3」,C4:「3」

 T:「ざんね~ん」

 

とこんな感じです。「3」を同時に2人の人が言ってしまった例でした。朝の会や授業が早く終わったときなどにもやっておくと,スムーズです。研究授業がなくても単純に楽しいのでぜひ1度やってみてください。初めて10まで数えられたときはすごく盛り上がります。

楽しく日記指導

楽しく日記指導を続けるために

 

 中学校で毎日日記指導をしている担任の先生は多いのではないでしょうか。でも,続かなかったり,毎回「つかれた」「楽しかった」等の一言コメントのみが書いてあったりして意味のあるものになっていないと悩むことがあります。毎日,日記指導をすることは,悩みを上手に伝えられない生徒にとって日記で伝えることができる機会がいつでもあるという点で,意味があります。しかし,多くの生徒が楽しく続けることができれば,素晴らしいですよね。

 まず,「毎日」ということにこだわらないことにします。毎日書くことがある生徒ばかりではありません。「毎日書いて提出しなければならない面倒なもの」というマイナスイメージをなくすことが大切です。私は,毎日提出するチャンスはあるけど,しなくてもよいという程度にしました。

 ただし,週に2回,必ず提出する日を決めました。提出する日の朝の会では,作文する時間を2分間とります。そして,日記を書くのではなく,テーマを与えて,作文させます。1分間スピーチと一緒です。1分間スピーチと異なるのは「文章を書く」という点です。話すだけであれば,言い直しができます。録音しない限り残りません。しかし,文章で表したものは残ります。残ったものは後でもう一度読むことができます。半年後ぐらいに同じテーマで作文をして比べたり,おもしろい作文を学級に紹介する等して楽しめるとよいですね。ついつい添削したくなるかもしれませんがほどほどに・・・。